静岡県農業法人協会との連携

2020年度ABC事業の成果報告会!
  (静岡県立大学公式facebookページより)


 経営情報学部の岩崎ゼミと静岡県農業法人協会が連携して、マーケティングに課題を抱える農業法人に対し、学生がコンサルティングを実施する「アグリビジネスコンサルティング事業(通称:ABC事業)」の成果発表会が、12月7日オンラインで行われました。

 12回目となる今年度の対象法人は、マッシュルームを生産する「有限会社長谷川農産」(富士市)、苔を生産する「株式会社モスファーム」(富士宮市)、トマトを生産する「株式会社サンファーマーズ」(静岡市)、米・小松菜を生産する「株式会社じゅんちゃんファーム」(浜松市)の4法人です。

 有限会社長谷川農産を担当する大森さん、小澤さん、深澤さん、澤田さんからは、一般家庭への販売拡大に向け、インスタグラムの改善、マッシュルームの認知拡大についての取り組みが紹介されました。インスタグラムでは統一感を持たせた投稿を心掛け、生産者の顔や思いのほか、具体的なイメージをもってもらうためにマッシュルームの料理レシピなどを投稿した結果、いいね!の獲得数が約6倍になるなどの成果をあげたことなど、若者らしいSNSの機能にも着目した発表となりました。

 株式会社モスファームを担当する沖田さん、渡辺さん、三田さん、村松さんからは、新規顧客の獲得やリピーターの維持獲得などに向けた取り組みが紹介されました。生産者と顧客をつなぐために購入者に対し心温まるメッセージカードや、購入1〜2か月後に苔の状態を伺うなどのリマインドカードを送ることを始め、苔のイメージを変えたいという依頼に対しては、苔の新たな可能性を探るため苔を食べることに挑戦し、新たな体験を創造するなど、チャレンジ精神旺盛な発表となりました。

株式会社サンファーマーズを担当する岩田さん、久保さん、堀田さん、寺嶋さんからは、顧客を惹きつけるためのECサイトを目指した取り組みが紹介されました。消費者の見やすさや使いやすさを求め、クリックボタンを設定したり、ワンステップで購入カートへ入れるようにするなどの変更を加えたほか、口コミを大切にするため双方向のコミュニケーションの場を新たに設置するなどにより、サイト利用者の滞在時間が増加するなどの成果を上げたことなど、細かいところまで配慮が光る発表となりました。

 株式会社じゅんちゃんファームを担当する伊妻さん、清水さん、柿宇土さん、山本さんからは、音響栽培で生産するコマツ〜ナについてSNSを活用したブランド確立戦略の取り組みが紹介されました。就農したばかりで販路も少なかったため、まずはアンケートによりイメージ調査を行い、ターゲットとする20〜40代主婦層がよく使うインスタグラムに栽培風景やレシピ動画を投稿することにより、信頼感や購買意欲の高揚に繋げたこと、またこの取り組みがテレビで紹介され販路先が13倍になったことなど、他の生産者の方々からも驚きの声があがる発表となりました。


 
オンライン発表会の様子



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