西野勝明(静岡県立大学名誉教授)

〇研究テーマ・分野

「地域マネジメント」を統一研究テーマとして設定し、以下の個別分野を研究しています。

  • 地域に関する経済・産業・イノベーション、まちづくり
  • 行政経営、行政改革
  • 地方自治体に関すること
  • 静岡県に関すること

〇今までの主要研究の概要

  • 現在、日本の地域は大変厳しい環境変化に晒され衰退傾向が顕著になっています。こうした危機感から、今までの研究テーマである「地域の人口減少問題」、「地方創生の評価と課題」、「産業集積」、「地域産業政策」「自治体のマネジメント・システム」「地域マネジメントのベスト・プラクティス」などの研究成果をまとめた『構造的変革期の地域マネジメントと地域創生』(時事通信社、2022年)、を出版し、地域マネジメントのあり方と具体的施策を世に問いました。
  • 静岡県職員局と共著で『経営・管理者ガイドブック』2018年に作成しました。自治体の経営・管理者層のエンパワーメントは近年、自治体の大きな課題の一つでして、研修資料が漸くできました。手前みそですが、構成、内容共に今までにないものと自負するものがあります。毎年改訂を行っています。
  • 韓国の延世大学と静岡県立大学経営情報学部は、その交流実績を記念して『地域産業における起業者(家)の韓日比較』を2018年10月に出版しましたが、その4章の「川上源一~浜松の産業集積を発展させた異色の企業家~」を執筆いたしました。
  • 楽器産業のイノベーションに関する調査研究をまとめた「楽器産業のソフト・イノベーション」が、静岡県のイノベーションを扱った本の第2章に入っています(『静岡に学ぶ地域イノベーション』中央経済社、2013年6月)。他の産業にも参考になると思います。
  • ヤマハ音楽教室が戦後日本のイノベーション100選に選ばれましたが、その原型(プロトタイプ)は、鈴木鎮一の始めた才能教育(スズキ・メソード)であるとの仮説を検証し、才能教育とヤマハ音楽教室の発展と楽器産業の発展への関係を論じた「才能教育(スズキ・メソード)とヤマハ音楽教室、そして楽器産業の発展」を発表しました(『経営と情報』28(1)2015)。本論文はビジネスモデル学会誌『BMAジャーナル』17,No.1,March 2017に転載されました。
  • 現在の地域分析には国際的な視点が欠かせません。静岡アジア・太平洋学術フォーラム(静岡県、財団法人静岡総合研究機構主催)の企画に8年間携わったことから、東アジア経済を研究しています(内容は著書等をご参照ください)。

〇出身が静岡県庁であることから自治体の行政経営、行政改革にも長年関わってきており、社会活動として、自治体職員研修講師、一般講演会の講師などを引受けています。